
これからも子どもの目線に立ち、地域で必要とされる支援を届けたい。
放課後児童支援員K.Rさん 2008年入職 長居子どもの家(学童保育)
PROFILE
専門学校を卒業後、新卒で長居保育園に入職。保育士を5年務めた後、学童部門へと移り放課後児童支援員として活躍。在職中に同僚と結婚し、自身の3人の子どもたちも同園に預けて勤務する。2023年からは不登校児の受け入れを本格化させ、地域ぐるみでの子育て支援に尽力。
インタビュー
入職のきっかけを教えてください。

保育士を目指したのは子どもが好きというのと、私自身が母子家庭で育ち父親像が描きにくかった中で、大人の男性との関わりや一緒に遊ぶ機会を子どもたちに提供できたらという思いがありました。就職先についてはあまり深く考えず、専門学校に来ていた求人票で通勤しやすい中から最初に受けて内定をいただいた長居保育園に入職しました。
現在担当されているお仕事について教えてください。

小学校1~6年生を対象にした学童保育で、子どもたちの学習をサポートしたり遊んだり、放課後の時間を一緒に過ごしています。夏は琵琶湖でのキャンプや子どもたちとアイデアを出し合って夏祭りを開催するなど、課外活動も活発に行っています。また最近では学校に行けない子どもたちを平日の日中に預かる活動をはじめました。中学入学を機に不登校になる子もいるため、こちらは年齢制限を設けず支援しています。
お仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

大人の言うことに子どもが従うのではなく、対等な関係でありたいと思っています。時代の流れもありますし、ほかの法人の先生と情報交換する中で自分の考えを見つめ直したこともあり、対等な立場で子どもたち自身がいたい場所づくり・やりたいことのサポートをしていきたいと強く思います。子どもたちは私たち支援員を名前で呼んで慕ってくれるので「おかえり」と迎え入れ、一緒に思いっきり遊ぶようにしています。


お仕事のやりがいを教えてください。

学童に10年も勤めていると、1年目に出会った子が高校生になっています。今その子たちが数人アルバイトに来てくれていて、子どもたちに何かしてあげようと考えてくれる姿を見ると、長いつながりを持てることの素晴らしさを感じます。保育園での最後の2年間は年長を担当していたのですが、前理事長が「年長から学童はクラスが変わるだけで保育園の子やで」とおっしゃっていたことを思い出します。建物も一緒ですし、卒園後も子どもたちと関わり続け、その時々で一緒にいろいろなことに取り組める面白みがあります。
柿の木福祉の園で働く魅力は何ですか?

現場の職員がやってみたいことを理解して、チャレンジさせてくれることです。新しくはじめた不登校児のための居場所づくりにしても、できない理由を挙げればいくらでもありますが、当法人はできる方法を一緒に考え実行してくれます。業務の幅が広がると正職員は残業も増えますが、環境面も改善しようと常々みんなでアイデアを出し合っており、昔に比べてずいぶん改善したと思います。
今後の目標を教えてください。

2024年から住吉区にあるフリースクールの先生と社会福祉協議会の人と一緒に不登校ネットワークをつくって周知活動をしています。これからも地域の人たちとともに、しんどい思いを抱える子どもやご家族を支える活動を続けていきたいです。私一人だけではなく当園・当法人だけでもなく、困っている人のために何かしたいという気持ちが地域全体に芽生え、手を差し伸べる人が増えていったらいいなと思っています。


1日の流れ
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10:30
出勤
午前中は事務作業を行います。法人内の保育園へ応援に行くこともあります。
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12:00
休憩
子どもたちが当所してくるまでに交替で休憩をとります。
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14:30
活動開始
順次当所してくる子どもたち迎え入れ、まずは学習タイム。宿題を終わらせます。
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15:00
おやつ
子どもたちと一緒におやつと飲み物を配り、見守ります。
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16:00
自由遊び
屋外と室内に分かれ、子どもたちと一緒に遊びます。全員で長居公園へ遊びに行くことも。
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17:00
降所
子どもたちを順次送り出し、片付けと清掃をします。
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18:00
延長預かり
引き続き、子どもたちと一緒に過ごします。
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19:00
退勤
職員間で情報共有を行い、翌日の利用状況を確認して退勤します。

メッセージ
若手を集めて食事会を行うなど普段からお互い気軽に話せる関係を築いており、職場内の風通しはとてもいいと思います。仕事は正直90%が大変なことの連続ですが、残りの10%が本当に面白くて、ほかの仕事では得難い喜びが味わえます。たくさんの出会いや別れを通して、ここにしかない働きがいをつかみ取ってほしいです。